ウェブ・技術, コミュニケーション, ユーザーエクスペリエンス(UX)

写真と記憶

1949年生まれの写真家、谷口 雅氏のテキストを引用しながら、「写真と記憶」の関係について思ったことをメモしておきたい。

写真は機材の変革によって、幾度かの脱皮を経験し、時代に即した価値観を人々の記憶に関わる欲望のなかに見出してきた。それはけっして新しい発見ではなく、幾度も時計の針を後戻りさせ、距離を飛び越えていくという写真の原点へと後戻りし、生き延びてきたしたたかなメディアであるとも思っている。

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ウェブログ, コミュニケーション, 情報アーキテクチャ(IA)

IA Spectrum Reloaded

わたしが「インフォメーションアーキテクト」という肩書きをもって仕事をするようになったのは、2005年の初めのことでした。そしてその年の9月に、情報アーキテクチャをメインテーマとするこのブログ「IA Spectrum」を始めました。

インフォメーションアーキテクト、情報アーキテクチャ、そのどちらもが「IA」という略称で呼ばれることは、このブログの読者の方はよくご存知だと思います。
「IA Spectrum」を作った時に、そのような“二つのIA”を象徴する要素としてわたしが選んだのが、さまざまな色が重なり合い、融け合うような、虹色のスペクトルのイメージでした。

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コミュニケーション, ユーザーエクスペリエンス(UX), 情報アーキテクチャ(IA), 書籍

経験の詩 — T・S・エリオット『四つの四重奏』

二十世紀を代表する詩人、T・S・エリオットは、1929年に刊行した『ダンテ論』の中で、詩というものから生まれる〈経験〉についてこう語ったという。

一篇の詩の与える経験は、その時点での経験であると同時に生涯つづく経験でもある。それは他の人間によって与えられるもっと強烈な経験に似て・・・決して忘れられない瞬間であるが、まったく同じ形で繰り返されることはない。しかも、それは、もっと大きな経験全体の中に生き残るのでなければ、その意味を失ってしまう。

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コミュニケーション, 情報アーキテクチャ(IA)

護符の習作

はるか昔からわたしたち人間が用いてきた護符とは、さまざまな災厄を除け、幸運をもたらすと信じられているアーティファクト、すなわち、ひとが作り出したオブジェである。
その長い歴史の中で、さまざまな対象が護符の素材とされてきたが、神社仏閣などの名称または各種の宗教の経典から引用した金言を記したお守りなどのように「言葉」を用いたもの、さらには、仏を表す梵字を書いたお札のように、書き言葉を構成する「文字」を用いたものまである。
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詩で語るということ

昨年の終わりから architexture でゆっくりと連載中の記事「コミュニケーションとアーキテクチャの現景」ですが、現在までに全体のほぼ半分ほどが公開できました。

  • 「エゴコンテクストコミュニケーション」の時代 – 前編 / 中編 / 後編

このように、コミュニケーションを基調とした前半に続き、これから続く後半では、アーキテクチャの方に視線を向けていきます。
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コミュニケーション, ユーザーエクスペリエンス(UX), 情報アーキテクチャ(IA)

Retrospect 2013 – 記録から記憶へ/語りえぬ世界の縁で

Windows And Mirrors

今年読んだたくさんの本の中で、私より3歳年下の作者によるこの小説は、まさに心臓を貫かれるような一冊だった。

HHhH プラハ、1942年

この作品への反響は、AmazonのレビューやGoogleの検索結果を垣間見ただけで十分窺い知れるはずなので、ここでそのあらすじなどには触れない。そもそも、あらすじなどというものを抽出できないのがほんものの小説だと、私は信じている。
小説は物語だけでできているのではない。
世の中には筋書きのない小説さえあることを思えば、novelizationとstorytellingとは、まったく別のものだとわかるはず。
この作品が、その何よりの証拠となる。
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「コミュニケーションとアーキテクチャの現景」連載にあたって

私が責任編集者を務める「architexture」で、記事の連載をはじめました。

この連載では、先日このブログに書いた記事「コンテクストの逆襲」で触れたプレゼンテーション資料に基づき、その論旨をさらにわかりやすく解説することを目指していきます。
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