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"Experience IS the Product" by Peter Merholz

Core77という工業デザイン関連の情報サイトに、現在IAIの理事も務めているAdaptive PathのPeter Merholzが、エクスペリエンスデザインに関する素晴らしい記事を寄稿しています。

「エクスペリエンスこそが製品なり」と題されたこの記事は、コダックが早くも100年以上前に実践していた、いわば“原初のエクスペリエンスデザイン”の紹介に始まり、AppleのMac、TiVo、TargetのClearRX、Flickrの事例を基に、エクスペリエンスデザインとは如何なるものかを、非常にわかりやすく解説しています。
あちこちかいつまんで紹介したくないほどよくまとまった記事なので、ご興味のある方はぜひ原文をご覧ください。

ところで、この記事で引用されているスティーブ・ジョブズの言葉がこれまた素晴らしかったので、そこだけ再引用を。

When you start looking at a problem and it seems really simple, you don't really understand the complexity of the problem. Then you get into the problem, and you see that it's really complicated, and you come up with all these convoluted solutions. That's sort of the middle, and that's where most people stop....
(ある問題について考え出した時にそれが至極単純に見えたなら、その問題の複雑さをちゃんとわかっていないだけだ。やがて難題にぶつかり、それが実は複雑だったとわかると、あれもこれもと込み入った解決策を考え出すことになる。そこはいわば道の途中なんだが、ほとんどの人はそこで止まってしまう)

But the really great person will keep on going and find the key, the underlying principle of the problem—and come up with an elegant, really beautiful solution that works.
(でも、真に偉大な人たちはそこからさらに進んで、根本的な問題の本質という、重要な手がかりを見つけるものだ。そして、本当に役立つエレガントで実に美しい解決策を生み出す)

That's what we wanted to do with Mac.
(それこそ、僕らがMacで実現したかったことなんだ)

— Steven Levy著『Insanely Great』(邦訳『マッキントッシュ物語―僕らを変えたコンピュータ』)より
※上記の引用文の翻訳は浅野によります

そうなんです。
最初から一発で、シンプルかつベストなデザインができるはずがないんですよね。
いったん、膨らませるだけ膨らませてから逆に絞り込んでいくからこそ、理想的なデザインにたどりつけるのだろうなと思います。
重要なのは、その道の途中で止まらないようにする!ということ。
Macユーザの一人として、このジョブズの言葉にはなんという説得力があることかと、感銘するばかりです。
しかも、ジョブズのこの発言は昔々、1984年のものだそうです。MacからiTunes+iPod、そしてiPhoneまで、そこには一貫した製品デザインの原理(philosophy)があることに気づかされます。

もちろん現実の設計工程には、さまざまな時間的・リソース的制約があったりするわけですが、このベストなアプローチを常に思い描くことだけは忘れないようにしよう、と思いました。

And PeterMe, thank you so much for the wonderful article!

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