『形の合成に関するノート』に関するノート

クリストファー・アレグザンダーの著書で、『時を超えた建設の道』『パタン・ランゲージ』の他に昔からどうしても読みたいと願っていたのが、1964年に出版され、今なお名著として名高い博士論文『形の合成に関するノート』。

原書は、Googleブック検索で一部をプレビューすることもできるのですが、鹿島出版会から出た訳書はもう古本でさえ入手が困難で、所蔵している図書館も一般開放されているところは見当たらず。

形の合成に関するノートというわけで、ついに国会図書館まで出向いて、やっと訳書を手に取ることができました。

ただし、国会図書館は館外貸出は行っていないため、館内で読破するしかないのですが、さすがに一日では無理ですね。
なので、今日はこの本にめぐり会えた記念に、その一節だけ引用させていただくことに。

“19世紀に人間がその肉体的能力を増大するために機械を利用したように、人間はその知的で発明的な能力を増大することができる時代に至っている、という事実に我々は直面せねばならない。
くり返すが、その結果我々の純真さは失われる。
そしていうまでもなく、一度失われた純真さをとり戻すことはできない。
失うことを否定するのではなく熟慮することが必要である。”

デザインの問題を解決する上での論理の重要性を説く、「序:合理的であることの必要性」の結びの一節です。
この序文は、とかく感性や直感の世界の話に偏りがちだったデザインというものに論理的にアプローチすることの真の意義と、その価値が語られている、素晴らしい文章。
特に、自分が携わっている情報アーキテクチャというものは、デザインプロセス全体の中でまさにその“論理の力”の要となり、揺らぐことのない礎を築くための仕事だと考えているので、その序文を結ぶこの一節は深く心に銘じておきたいと思いました。

また、今日のようによいお天気の日に、自転車を飛ばして会いに来ます。

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